ウォーターポンプ
- 2020.09.03
- ウォーターポンプ

- 1. 交換時期
- 2. ウォーターポンプ不具合事例
- 3. ウォーターポンプの仕組み
- 4. ウォーターポンプの構造
- 5. ウォーターポンプの冷却機構
- 6. 交換作業手順・留意事項
- 6.5.1. 1.古いポンプをはずす前にラジエターやエンジン内の冷却水を入れ替えて洗浄し水あかやさび、沈殿物などを取り除いてください。また、ラジエター洗浄液を使用した場合は洗浄液を完全に抜き取ってください。
- 6.5.2. 2.古いポンプを取り外し、取り付け面のガスケットや汚れを取り除いてください。新しいガスケットの両面にシーリング剤(液体ガスケット)を均等に塗布してください。
- 6.5.3. 3.新しいポンプを取り付け、ボルトをメーカー指定の取り付けトルクで対角線の順に均等に締め付けてください。
- 6.5.4. 4.取り付けたポンプにベルトを掛け、カーメーカーの基準に合わせて調整してください。
- 6.5.5. 5.ラジエターに新しい冷却水を入れて水漏れが無いか確認してください。一度、使ったクーラントを再使用せず、その地域の気候に応じた濃度の良質なクーラント、不凍液をご使用ください。
- 6.5.6. 6.ファンクラッチとウォーターポンプを組み合わせて使用する場合、オイル漏れが無いか確認し、取り付けのぐらつき、損傷があれば交換して下さい。※共にGMBブランド品でのご使用をお奨め致します。
- 6.5.7. ⇓
- 6.5.8. 7.ウォーターポンプ交換後、エンジンを始動しポンプが作動する温度まで上昇させて水漏れ、異音が発生しないか確認する。異常がなければエンジンを停止し冷却させ、ラジエターのキャップを外し、液面が上部まで来るように冷却水を補充してください。
- 6.5.9. ⇓
- 6.5.10. 8.[注意]新品のウォーターポンプを手で回すと”キューキュー”と音が発生する場合がありますが、取り付け後、冷却水に入れますと音が解消されますので不具合(クレーム)ではありません。また、取り付け後、ウォーターポンプ近辺で異音が発生する場合がありますが、これはベルトが滑っているケースが多く良質のベルトを使用してください。
- 7. ウォーターポンプの製造メーカー
- 8. 購入時のアドバイス
交換時期
- 水漏れ、異音、オーバーヒート
- タイミングベルトを交換する時。
- ウォーターポンプは、タイミングベルトが動かし回転させている車が多い。
- ウォーターポンプがなめらかに回転しなければ、タイミングベルトの寿命をちぢめることになり、結果、切れてしまうため、
- 整備士は、同時に交換することを薦める。一度の交換作業料金ですむため結局はお得なのである。
ウォーターポンプ不具合事例
1 水漏れ
2 水漏れ
3 異音
4 オーバーヒート
ウォーターポンプの役割
ウォーターポンプの仕組み
ウォーターポンプの構造
ウォーターポンプの冷却機構
交換作業手順・留意事項
1.古いポンプをはずす前にラジエターやエンジン内の冷却水を入れ替えて洗浄し水あかやさび、沈殿物などを取り除いてください。また、ラジエター洗浄液を使用した場合は洗浄液を完全に抜き取ってください。
ポンプ内部のメカニカルシールにさびなどが入り込むと水漏れの原因となります。
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2.古いポンプを取り外し、取り付け面のガスケットや汚れを取り除いてください。新しいガスケットの両面にシーリング剤(液体ガスケット)を均等に塗布してください。
→塗り過ぎると余分な接着剤が冷却水に入り、早期に水漏れを起こすことがあります。
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3.新しいポンプを取り付け、ボルトをメーカー指定の取り付けトルクで対角線の順に均等に締め付けてください。
→ボルトの締め過ぎは取り付け孔の破損や水漏れの原因になります。尚、取り付けの際は、決してシャフトをたたかないで下さい。ベアリングが損傷する恐れがあります。
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4.取り付けたポンプにベルトを掛け、カーメーカーの基準に合わせて調整してください。
ファンベルトの張力は強すぎるとベアリングに過負荷が掛かりベアリングの早期破損の原因になり、弱すぎるとベルト鳴きやオーバーヒートの原因になります。
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5.ラジエターに新しい冷却水を入れて水漏れが無いか確認してください。一度、使ったクーラントを再使用せず、その地域の気候に応じた濃度の良質なクーラント、不凍液をご使用ください。
クーラントの主成分(エチレングリコール)は弱酸性のため、酸化を防ぐ抑制剤が含まれていますが粗悪なクーラントには微量しか含まれていません。粗悪品の使用はキャビテーション(気泡)発生の原因となり、メカニカルシールが異常磨耗しボディ、インペラー等を腐食させ、水漏れや冷却効果を低下させる原因となります。
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6.ファンクラッチとウォーターポンプを組み合わせて使用する場合、オイル漏れが無いか確認し、取り付けのぐらつき、損傷があれば交換して下さい。※共にGMBブランド品でのご使用をお奨め致します。
弊社製品では、ファンクラッチ取り付け面であるハブの面振れ精度は独自の技術に基づいて設計されているため面振れを最小限に抑えることができます。面振れが大きいとベアリングやボディ、ハブの破損を起こします。ファンクラッチはハブに対して水平に装着しロックワッシャー、ボルトを使用し、ぐらつきの無いように均等に固定して下さい。
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7.ウォーターポンプ交換後、エンジンを始動しポンプが作動する温度まで上昇させて水漏れ、異音が発生しないか確認する。異常がなければエンジンを停止し冷却させ、ラジエターのキャップを外し、液面が上部まで来るように冷却水を補充してください。
→ウォーターポンプ以外にも水漏れや異音発生の原因があります。ファンベルトなど各関連部品もよく点検してください。
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8.[注意]新品のウォーターポンプを手で回すと”キューキュー”と音が発生する場合がありますが、取り付け後、冷却水に入れますと音が解消されますので不具合(クレーム)ではありません。また、取り付け後、ウォーターポンプ近辺で異音が発生する場合がありますが、これはベルトが滑っているケースが多く良質のベルトを使用してください。
メカニカルシールの摺動面(シール面)が乾燥気味(無潤滑状態)の場合にスリップ(=スティック)現象を起こし発生するため、音がなります。冷却水の存在で潤滑状態になり通常短期間で音はなくなります。
ウォーターポンプの製造メーカー
メーカー | パッケージ | 画像 | 特徴 |
GMB | ![]() |
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現在、ウォーターポンプの構成部品をすべて日本の自社工場で製造していますが、海外市場における競争が激しくなり、コストダウンを図るためタイでの生産を2011年中に開始する。 ウォーターポンプ用ベアリングはウォーターポンプの耐久性を大きく左右する重要な部品です。 GMBのウォーターポンプは、純正品同様に開発をしており他社品に比べ耐久性能があります。 例 ダイハツ用ウォータポンプベアリング(純正番号 16102-87207 GMB-42A)比較 このウォーターポンプには2個のベアリングが使用されています。純正品とGMB製は、ボールベアリングとローラーベアリングの2種類で構成されています。 パロート、アイシンそしてアサヒのウォーターポンプは同じボールベアリング2個で構成されています。 ボール&ローラーの方が、耐久性はボール&ボールに比べ10~12倍あります。 |
日立 | ![]() |
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日産やスバルに純正採用されています。 画像はパロートですが現在は日立に変更しています。 |
タクティ | ![]() |
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トヨタの第二ブランドです。 アイシン精機製を採用しています。 |
ピットワーク | ![]() |
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日産の第二ブランドです。 現在、日産車以外の車は、GMB製を採用しています。 |
アイシン精機 | ![]() |
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トヨタ、ダイハツに、供給しています。 |
アサヒ技研 | ![]() |
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幅広く製作されています。大型、建設機械のポンプも製作しています。 |
日産ポンプ | ![]() |
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現在は取り扱っていません。 |
購入時のアドバイス
- ウォーターポンプは、一社のメーカーですべてをカバーすることは資金的にも難しく、他のメーカーのポンプを自社の商品にしているケースもあるそうです。
- よって、どのメーカーがベストとは、言いにくいのですが、アイシン、GMB、日立製ならば、どれを選んでも品質に変わりないと思います。
- アイシン精機は、取り付けパッキンの取り扱い説明が詳しくて正しい取り付けができると思います。
- ご購入された方にウォーターポンプの取り扱い方法やトラブルシューティングのPDFファイルを差し上げます。
パーツは当社のネットショップから購入できます。
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